どうも。オーストラリア在住のなおきです。
現在僕はオーストラリア3年目を迎えており、現地の学校でオーストラリア人、イギリス人、アメリカ人、その他たくさんの国籍の人たちと勉強し、職場では数人をのぞいてほぼオーストラリア人の中で仕事をしています。
最近ブログで色々と情報発信をし始めましたが、その中でもよく聞かれる質問がどうしたら英語を話せるようになるか。といったものです。
その質問に答えるべき、
- 英語を英語で話す感覚
- リスニング力を上達させる方法
- スピーキング力を上達させる方法
の3つに分けて、自分が実際にやった勉強法なども紹介しつつ解説して行きたいと思います。
オーストラリア在住の俺が英語のリスニング力を上達させる方法を教えるよ。 - 広い世界を見るのだ。
今回は
- 英語を英語で話す感覚
を感覚的な話ではなく、しっかりと言語化して伝えたいと思います。
英語を理解する感覚
どうやったら英語を話せるようになるかの前に、まず第二言語を英語とする僕らがどのよう英語を理解しているかを説明して行きます。
今回はある程度の年齢を過ぎた人があくまで勉強をして英語を身につけた場合での話になります。バイリンガルや幼少期を海外で過ごし、自然と身についたものとは異なるものとなります。てか、まずその感覚は知りません。笑
日本語→英語、英語→日本語はしない!英語は英語で考える。
英語が喋れない人からすると1番気になるのが、頭の中で英作文をしたり、日本語に訳したりしてるかどうかではないでしょうか?
結論を先に言いますと、日本語は一切使っていません。
英語はあくまで英語で理解し、英語のまま話します。頭の中で日本語が飛び交うことはありません。この感覚をいまからわかりやすく説明します。
とても簡単な例をあげます。
サンキュー
この言葉を聞いて『ありがとう』と訳した方いますか?
今この言葉を見たときにサンキューをサンキューで受け取った人が大半だと思います。なぜなら、これは英語でもあるが日本語としても使われているからです。文字もカタカナを使っているのでそのまま理解するのが当然です。
ではこれはどうでしょうか。
Thank you
これでもまだThank you のまま理解した人が大半なのではないでしょうか?このThank you を見たときに、頭の中に『ありがとう』と出てきた人はほとんどいないと思います。
今回はローマ字を使って英語として書いているのに、英語をそのまま理解したのではないでしょうか?
感覚的にはまさにそれなんです。詳しいことは後述します。
最後にこれはどうでしょうか?
Thanks a lot
英語が本当に初心者の方は最後のa lot がよくわからず、どこか頭の横で引っかかったんじゃないですかね?もしくは、どうもありがとう。と訳したり。これは日本語訳にすると、どうもありがとう、色々ありがとう的なニュアンスの意味になります。
では、今回Thank you と thanks a lot で思考回路が変わったのはなぜか説明して行きます。
英語の引き出しと日本語の引き出し
先ほどの例でThank you と Thanks a lot でどうして思考回路が変わったのか説明します。
頭の中に引き出しがあるのをイメージしてください。
引き出しは2段あって、日本語と英語の段があります。
これは僕の感覚的な話なんですが、英語がきたときはこの英語の引き出ししか使いません。日本語がきたら日本語の引き出しを使います。ただ、英語として理解できないときにだけ日本語の引き出しも開けてしまう。という感覚です。
先ほどの例を解説して行きます。
Thank you と言葉が頭の中に入ってきたとき、英語で来たので英語の引き出しを開けます。そしてその中から、Thank you を探してきます。そしてThank you を見つけ理解します。
これが大半の人がしたプロセスです。
ではThanks a lot を理解するのに日本語を使ってしまった人の思考も考えてみましょう。
Thanks a lot が頭の中に入ってきます。英語で来たので英語の引き出しを開けます。そしたら、Thanks a lot が見つかりません。
『あれ、どこだ。ないぞ。』
と見つからなくてパニックになります。そしてこう思うんです。
『日本語の方で見つかるかも!』
そして今度は日本語の引き出しの中でThanks a lot という記号を探すのです。
この瞬間に日本語での思考が発生します。
では、最後に thanks a lot を英語のまま理解した人の思考も考えてみましょう。
『thanks a lot が英語で来たから英語の引き出しを見よう。あった!thanks a lot ね。』
という風にthanks と同じ経過をたどって理解しています。もちろん、日本語での思考は一切ありません。
英語を英語のまま理解するというのは、自分の英語の引き出しの中から英語を取り出すことです。この引き出しの中に入っている英語ならみんな自然と英語を英語として理解しています。
想像してください。
Good morning 、How are you?
など英語を喋れない日本人でもこの英語を見たときに、
おはようございます。調子はいかがですか?
と訳した方はほとんどいないんではないでしょうか?その感覚こそがまさに英語を英語で理解する思考回路です。
ですがここで1つトリッキーな問題があります。
実際に英会話したら、文字を見たときのように頭に入ってこない。
この問題があるからこそ、英語を英語で理解するということがわからない方がたくさんいるんだと思います。
例えば、How are you? という文字を見れば、調子はいかがですか?と訳す人はいないと思いますが、これを実際ネイティブにいきなり言われたら、
『??え??はーわーユー?』
となる方も少なくないと思います。
これはなぜかというと、日本人は文字としてのHow are youしか知らないからです。
日本の英語教育では実際に英会話をすることがなく、文字としてしか英語を理解していません。
これは一見英語の引き出しに入っているかのように思えますが、実際は英語の引き出しの中には
How are you?というネイティブの発音のHow are you?は入っていないのです。あくまで文字としてのHow are youしか入っていません。
だからHow are you?と聞かれたときに英語の引き出しを探しても見つからないので、次は日本語の引き出しで『はーわーユー?』を探し始めるのです。
これは英語を理解できなかったのではなく、聞き取れなかったというのが正解です。
これを改善するにはひたすら英語を聞き続けて、音としての英語も引き出しの中に入れていく必要があります。
現在ワーホリや留学を始めたばかりの人で日本人同士の英語だと簡単に理解できるのに、ヨーロッパ人やネイティブになるとわからない。なんて経験をしている人はいないでしょうか?
これは英語を理解できていないのではなく、ネイティブの英語の音に慣れていなくて聞き取れていないからです。
これついてはリスニングのことをまとめて別の記事に詳しく書きます。
英語を話す感覚
英語を英語で理解するプロセスがわかったと思いますが、英語を話すというのは、全く同じで、引き出しの中から英語を取り出しているだけなんです。
ただ、多くの日本人は英語を日本語の引き出しに閉まっているということが問題です。
インプット→アウトプット→言語として身につく。
ありがとう。と英語で言いたい時に
ありがとう→thank you
という人はほとんどいないはずです。きっとThank you がそのまま出て来たはずです。これはThank youがしっかりと英語の引き出しにしまわれているからです。Good mornig, How are you?などもそうですよね?おはようと言いたい時に日本語で考えてからいう人はほとんどいないと思います。
ところが、これが少し難しいものになると途端に日本語で思考をしてしまいます。
例えば、
Hospital と言いたいときに
『あー病院って英語でなんだっけ?あ!そうだ!ホスピタルだ!』
病院→Hospital
としてしまう人は英語初心者ならいると思います。
なぜ、Hospitalという英語を知っていながら、日本語で考えてしまったかというと、Hospitalという英語が日本語の引き出しに入ったままだからです。
これは知識としては頭にあるが言語としては身についていない。状態です。
英語を知識として、日本語の引き出しに入れることをインプットすると言います。
知識として身につけた後、英会話をすることでHospitalという単語が定着していき、自然と英語の引き出しに移って行くのです。
この移す作業をアウトプットと言います。
アウトプットをすることで日本語の引き出しから英語の引き出しに移り、Hospitalという単語がThank youのように日本語の思考を巡らせなくても自然と出てくるようになります。
これが言語として身についた。ということになります。
英語の棚に入れば、今後Hospital というものが頭の中に入ってきたとき、日本語を使って理解することはありません。英語で話したいときもこれを英語の引き出しから引っ張り出すだけなので日本語の思考は生まれません。
日本人はこのアウトプットをしたことがない。
日本の義務教育は悪いお手本そのものです。
私たちは義務教育で英語を知識として学んでおり、言語として身につけていません。
I need to go to the hospital because
この程度の英語ならば中学までしっかりと英語を勉強していたら誰でも作れる文章です。ただこれを英語にして実際話せる人は日本国民の3割もいないんじゃないでしょうか?
それは言語として発する訓練を受けていないからです。日本の英語教育は知識としてインプットをして終わってしまうので、絶対に話せるようにはなりません。
英語は日本語と使う筋肉は違いますし、声に出さないと知識として身についただけで、言語としては身についていません。これは日本の英語教育を受けた僕たちが1番痛感していることだと思います。
本来はこの後に何度も声に出して、しっかりと使えるようになるまでアウトプットをしなくてはいけないのです。だけど日本の英語教育でこのアウトプットを全くしないから、結局知識として日本語の引き出しに入れて終わったままになってるんです!
1番重要なのは、実際に口に出して練習することです。そしてそれを先ほども言った通り、この文章は何があっても言える!となるまで口に出して、何度も何度も練習してください。英語を英語で話せるようになるにはこのアウトプットが1番大事な作業です。
英語を話せるようになるプロセス
例えば
私は病院に行かなくてはいけない。
という英語を言いたいとします。まずは知識として
I need to go to the hospital
この文章を丸暗記してください。
そして、次に実際に言葉に出してアウトプットします。
どんな状況でもこの文章だけは言えるようになるまで口に出して練習してください。
これで病院に行かなくてはいけない。という英語は言えるようになりました。
I need to go to the hospital は英語の棚に入りました。これでこの文章は英語として身につきました。
しかしこれは実は、病院に行かなくてはいけない。という英語ではなく
〜しなくてはいけない。 という英語を身につけたことになります。
僕らが英語を話す方法はこの単語を入れ替えているだけなんですよね。あなたの英語の引き出しにあるなど他の単語に置き変えることで
I need to go to school
I need to do homework
学校に行かなくちゃいけない。
宿題をしなくちゃいけない。
〜をしなくちゃいけない。という英語をすでに喋れるようになってます。
英語を話すというのは頭の中の英語の引き出しの中から、身についている文章(文法)をパズルのように単語を置き換えて言葉に出しているだけなんです。
例えば、I have to 〜しなくてはいけない。という表現を知らない場合
I have to go to the hospital
とは絶対に言えません。この表現を知らない限り僕らは
I need to go to the hospital
しか言えないのです。英語を話せないという人は
①まず知識として何も知らない。
②知識としては知っているが言語として身についてない。
のどちらかになります。英語を話せるようになるというのは、英語の引き出しを充実させて行く作業のことを言います。
この文章が長くなったり、難しくなればなるほど日本語の思考が入ってくるときが必ずあります。留学初期ではみんなが感じることです。頭の中で文章を作ってから話したりしてしまいます。
それこそ、まさに知識として入っているが言語として身についてない。状況そのものです。
最終的に文章を作れるなら、それはアウトプットが足りていないだけです。アウトプットを繰り返し、言語として身につけば全く考えず自然と話せるようになります。
まとめ
このようにしっかりと英語の引き出しに英語をしまうことが出来れば、日本語と英語が行き来することはなくなります。
英語と日本語が行き来してしまう人はこのアウトプットの訓練が足りていないだけです。
語学留学というのはこのインプットアウトプットを無理やりしなくてはいけない状況に身を置くために行くようなもんです。
ですが、日本でも英語を喋れるようになるためにできることがたくさんあります。次回は英語を喋れるように日本でも出来ることを記事にしてまとめたいと思います。
したっけ!!!